30歳代からの介護経営マネジメント

部下を持ったら押さえておきたい介護経営知識

上司・部下とのコミュニケーションうまくいっていますか?

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上司に聞いてもらえる「伝え方」とは?

上司:「うーん、つまり結論って何?」「結局何が言いたいの?」
なんてことありませんか?伝えたいけど、うまく伝えられない。何から話したらいいか分からない。一度、上司に面倒くさがられて、次から話しかけにくい。なんてことありませんか?

ここでプレップ法を紹介します。

PREP法
ポイント(P ポイント)
理由(R リーズン)
具体例(E イグザンプルもしくはエビデンス(根拠))
ポイント(P ポイント)

この順に伝えてみましょう。
使い方としては、こんな感じです

「今、お時間よろしいですか?」(まずは、クッション言葉)
山田花子さんという利用者の様子がおかしいです」(ポイント)
「花子さんが胸の苦しみを訴えていて、治まらないのです」(理由)
「血圧が高く、冷や汗が出ています。胸から肩にかけて痛みの訴えがあります」(具体例)
「救急車を呼ぼうと思いますが、どうでしょうか?」(ポイント)

このように、まずは結論から伝えて、理由を述べ、さらにその根拠や具体例を伝えていきます。そして最後に結論で念を押します。この伝え方を頭に入れておけば、「結局何が言いたいの?」と言われることを回避できます。

 

部下に嫌がられずに、指導するには?

PNIルールを徹底すれば直言しても大丈夫!

PNIルールとは
P=Positive(ポジティブ)
N=Negative(ネガティブ)
I=Interesting(インタレスチィング)

P(ポジティブ):まず相手の発言を受け止め、良いところを探しましょう
N(ネガティブ):次にネガティブ要素を洗い出しましょう
I(インタレスティング):最後に、このアイディアをもっとよくする、面白くする方法を考えましょう

ほめて、指摘して、気づかせる。いきなりダメだしされたら、誰だって気が滅入るものです。部下は否定されたと思って、次からの提案をためらうようになります。これでは、現場からの意見が上がってきにくくなってしまいます。何でも言いやすい職場の雰囲気を作ることが大切です。

例)
P(ポジティブ):このところはとてもいい方法だね。
N(ネガティブ):この点は少し気になるね
I(インタレスティング):この点は面白いからちょっと掘り下げてみようか

是非、この話し方を使ってみてください。ポイントはIのインタレスティング。答えを言わず、部下の相手の気づきを促すことで、考える力をつけてもらうのもねらいです。

 

「ちゃんと」「しっかりと」では伝わらない

「ちゃんとやってよ」「しっかりと見直しをしないさい」なんてよく言っていませんか?「ちゃんと」「しっかりと」「普通」は人によって受け止め方が違うので、どの程度をどこまで、どのように、いつまでやるのかが分かりません。誰にでも分かりやすい言葉で、具体的に伝えて、やるべきことのズレをなくしていきましょう。

そこで紹介したいのがモルスの法則
MORSの法則
M=Measurable メジャーラブル(計測できる)
O=Observable オブザーバブル(観察できる)
R=Reliable リライアブル(信頼できる)
S=Specific スペシフック(明確化された)

つまり共通のものさしで、意見や指示の食い違いを避ける方法です。時間ややり方、長さ、期限を具体的に伝えます。

例)
「なるべく早くやっておいて」→「明日の3時までに書類にして、僕のところに持ってきて」
「ちゃんと確認しておいて」→「今、この場で電話をかけて、直接担当の山田さんに確認して」

 

最後に
「共通言語」という言葉を聞いたことがありますか?
誰が聞いても同じように理解できる「行動の言葉」にすることです。略語や定義があいまいな言葉、便利な言葉を、相手の理解に合わせて伝えることです。相手が理解できていなかったり、違った意味で理解していたのでは、伝えたことになりません。言っただけです。


かっこいいスローガンより「共通言語化」を

医療・介護福祉の現場でよく使われる言葉があります。
「利用者のことをよく知る」を共通言語化するとどうなりますか?
「利用者に寄り添う」を共通言語化するとどうなりますか?