30歳代からの介護経営マネジメント

部下を持ったら押さえておきたい介護経営知識

アンガーマネジメント 怒りのコントロール

 

 

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怒りの感情のコントロール
「今ここ」のアンガーマネジメント

アンガーマネジメントって知っていますか?はたまた実践できていますか?介護福祉の現場では、つい怒れてくること、その怒りの感情に罪悪感を自分自身に持ってしまう介護職員もいます。ひどいケースでは怒りが慢性化してしまい、虐待ケースに発展してしまうこともあるかもしれません。虐待は絶対にあってはなりません!また介護職員のス

トレスコントロールの観点からも組織として取り組んでおくべきでしょう。

アンガーマネジメントの対象法
(アンガーマネジメント 怒らない伝え方 戸田 久美著 かんき出版より引用)

対処術1 怒りを数値化する
「スケールテクニック」
怒りを数値化することで、怒りを客観的に把握できるようになる方法です。
期待される効果
・怒りまかせの行動を防ぐことができる
・自分が怒りを感じるパターンがわかってくるようになる

対処術2 思考を停止させる
「ストップシンキング」
怒りが湧いたときに、思考を停止させることで、怒りまかせの行動を防ぐ方法
期待される効果
・どうしたらいいのかを冷静に考えられるようになる
・怒りの感情をリセットできる

対処術3 その場から離れる
タイムアウト
自分自身が感情をコントロールできなくなってきた時に、その場を一旦立ち去る方法
期待される効果
・その場を離れることで、怒りの感情をリセットできる
・これ以上、場の空気を悪化させたくないという時に有効です

対処術5 深呼吸をする
「呼吸リラクゼーション」
怒りを感じた時に、ゆっくりと腹式呼吸をして気持ちを落ち着かせる方法
期待される
・深呼吸することで、副交感神経の働きが高まり、気持ちがリラックスする
・すーっと怒りが抜けていく

対処術6 心が落ち着くフレーズを唱える
「コーピングマントラ
イラッとして時に、心を落ち着くフレーズを言い聞かせる方法
期待される効果
・特定の言葉を自分に言い聞かせることで、気分が和らぐ
・その後、冷静に対処できるようになる

対処術7 今に意識を集中させる
グラウンディング
過去の怒り、未来への負の感情から解放され、今、目の前にあるものに意識を向ける方法
期待される効果
・長く続いている怒りから解放される
・過去に起こった怒りにとらわれ続けている場合にお薦め
・よくない未来を想像しがちなときにも効果的


ここで筆者の一番のおすすめなのが、対処術7の「グラウンディング」です。私は怒りの感情が湧いてきたときによく使っています。私のやり方は、「今ここに」「手放す」をイメージすることを実践しています。マインドフルネスの考え方の一部を参考にしています。私は、川を想像します。その穏やかで雄大な川の流れに身を任せて流れている葉っぱを想像します。葉っぱは次第に下流に流れていき、やがて見えなくなってしまいます。自分の怒りを葉っぱに重ね合わせ、私が感じている怒りは、この広大な川にとってはちっぽけなものだと思うようにするのです。そして最後には、私は「今ここ」にいるとちゃんと帰ってくるのです。

川のほかに、風船を思い浮かべる方法も使います。この風船を胸の中心に感じながら、この風船に怒りの感情を重ね合わせます。次に真っ青な大空に向かって風船を手放すのです。やがて風船はどんどん小さくなって見え、空の彼方にやがて消えてしまいます。そして最後に、私は「今ここ」にいるとちゃんと帰ってくるのです。こんな方法で「グラウンディング」を実践しています。

まとめ
怒りの感情のピークは6秒と言われています。なかなか消えない怒りの感情もあります。気持ちの切り替えは簡単にできるような器用な人はそれほど多くないと思います。いいケア、いいチームワークを発揮するために、職場でも研修で、アンガーマネジメントを是非取り入れてみてください。